サワディーカップ!Tatsuzooです。
ロシアのウクライナ侵攻で金(ゴールド)の価格が高騰しているようですが、資産運用としてどうでしょうか?
またタイで金を買う場合どうしたらいいですか?
金を資産として持つのはタイ人の中では一般的です。
今回はタイの金事情から売買の仕方まで説明していきましょう。
結論を先に言ってしまうと、金を資産運用先として選ぶのは条件付きで有りだと思います。
ただし、あまり比率を多くしすぎるのは考え物で、自分が投資している全体投資額の10~15%以下という条件付きです。
2022年3月現在、ロシアがウクライナに侵攻したことをにより金の価格が高騰しています。▼(Investing.comから引用)
かなりニュースにもなっているので、興味を持っているかたも多いのではないでしょうか。
目次
ウクライナ侵攻の影響で金価格が高騰
連日のようにテレビニュースやネットニュースでロシアのウクライナ侵攻が伝えられています。
皆さんも有事の金と言う言葉を聞いたことあると思います。
なぜ有事になると金価格が上昇するの?
そもそも紙幣そのものに価値はありません。(ただの紙です)
そのただの紙に価値をつけ国が補償することで価値が生まれます。
一方で金は希少性が高く、高い流動性から信用があります。⇒そのものに価値がある実物資産
もちろん価値は変動しますが、それは逆に紙幣の価値が金に対して変動しているともいえ、債権、株、紙幣など国や団体の価値が薄れることで価値が下がるようなものとは異なり、またゼロになることがないのです。
そのため、世の中が不景気や政治的に不安定になればなるほど行き場を失った資金が金へ流れ、価格が上がるというわけですね。
さらに、今は各国がロシアに対して経済制裁をかけており、ロシア・ルーブルの価値は暴落しています。
ロシア中央銀行も自国通貨暴落に備えてゴールドを保有していますが、現物を所有しているわけではなく、そのほとんどがロンドンの信託銀行に預けてあります。(約14兆円とも言われる)
ロシアとしてはこのゴールドを換金したくても経済制裁(SWIFT停止)のせいでゴールドを動かせない状況にあり、その分の金が取り扱いできずに短期的にゴールド不足(あくまで市場の)が起こると予想されゴールド価格が上がっている側面もあることを理解しておくとよりいいでしょう。
▼下のグラフは1978年からの金取価格推移です。(三菱マテリアルサイトから引用)
直近の上昇は新型コロナによる影響、その前はリーマンショックがありましました。
黄色線は日本国内での金価格です。(海外価格と変動比率が異なるのは為替の影響)
タイの金(ゴールド)事情
タイ人は金(ゴールド)が大好きです。何かイベントがあると金を買ったり贈ったりします。
人によっては誕生日恋人や夫婦間で金を贈ったりもします。
金が生活に浸透している理由
- 買うときの金の加工費が安い
- 街中に「金行」と呼ばれる金を売買できる店がそこらじゅう(スーパーやデパートにも必ず有り)に有る
- (加工費が安いため)アクセサリーとして身に着けることが多い
- 今だ情勢不安が多く、タイバーツの価値に心配があり金を資産として持つ人が多い
タイ人は金をアクセサリーとして身につけ、飽きたら買い換えるということを日常的に行います。
ちなみに日本のインゴットは純度99.99%ですが、タイの金純度は96.5%です。
これは別に騙しているわけでは無く、そう決まっているんですね。
気をつけなくてはいけないのは、96.5%を謳っておいて純度の低い金を売る業者です。
最近はあまり無いようですが、そんなことが無いように大手の金行で購入した方が間違いありません。
タイの金価格と単位
タイの金単位
タイでは金の単位を「Baht(バーツ)」で表します。
貨幣単位を同じ発音をするため少々ややこしいですが、タイで金を買うときはグラムやオンスは使いません。
金の単位Bahtとは
1Baht(バーツ)=15.2g
1Baht(バーツ)=31,350THB(タイバーツ)
(2022年3月10日時点の価格)
少量を買いたい場合0.25バーツや0.5バーツといった金商品もラインナップしているので買いやすいですね。
※バーツの発音が同じで混乱するので、ここではゴールド単位をBaht(バーツ)、貨幣単位をTHB(タイバーツ)と表現します。
金を購入する
金投資のメリット・デメリット
メリット
地球上に存在する量には限りがあり、無価値にならない
世界中で価値が共通なこと
デメリット
取引が米ドルで行なわれるため、為替の影響を受ける
定期預金や債権、株式などと異なり利息や配当を生まない
私も多少ではありますが現物で金を保有しています。
購入したのは金行が多く立ち並ぶヤワラートの和成興大金行(Hua Seng Heng Goldsmith)です。
ホームページはこちら>>
▼写真はコロナ以前のヤワラート風景です。今では考えられないくらい人が密集しています。
▼5バーツのゴールドバー(1バーツ=19,950タイバーツのとき購入)
▼2バーツのゴールドバー ×2(1バーツ=18,650タイバーツのとき購入)
あとはネックレスなどを少々。
タイの金価格が1バーツ=31,000タイバーツを超えていることを考えると、数年前がいかに安かったかがわかりますね。
金行での購入(現物保有型)
金行(金を売買できる店)はそこらじゅうにあります。
ある程度の町であれば街中に幾つも見つかりますし、大型のスーパーやデパートであれば必ずといっていいほど大手の金行(金の店)が入っていますので探してみてください。
まず金行で金を購入するためには金額を確認する必要がありますね。
いくつか金額が書かれていますが、この場合購入金額は1バーツあたり26,750タイバーツということになります。
タイで金購入といえばバンコクにある中華街の「ヤワラート」が有名です。
しかしタイ国内にはいたるところ(大型スーパーやデパート)に「Bangkok Golds」や「AURORA」といった有名店があるのでそちらで買ってもいいと思います。
特に「AURORA」は女性ウケしそうな可愛らしいアクセサリーが多数あるのでアクセサリーを探している方、女性へのプレゼントにもおすすめです。
▼「Bangkok Golds」の店鋪
▼「AURORA」の店鋪
メリット・デメリット
【メリット】
- アクセサリーとして実際に身につけることができる。
- 実物を持つことができるのでしっかりと所有感を味わえる。
【デメリット】
- 盗難リスクを考えると保管コストがかかる。
- 少量の購入だと手数料が高め。
補足として金行ではクレジットカード支払いも可能ですが[2.5-3.0%]の手数料が取られます。
手数料は店によってまちまちですが、現金が用意できる様であれば現金支払いしたほうがいいですね。
オンライン積立投資(現物非保有型)
非保有型には次のような購入方法があります。
- 純金積立
- 投資信託
- 金ETF
- 金先物
メリット・デメリット
【メリット】
- 少額から投資ができる。
- 自動積立ができる。
- 盗難リスクがない。
【デメリット】
- ファンドによって手数料がまちまちのためしっかりと確認が必要。
- 折角の金の現物を保有できない。
非保有型は基本積立投資となるため、ドルコスト平均法による積立が可能です。
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上の紹介記事でも書いていますが、金は比較的価格が乱高下しやすくリスクレベルが高いです。
長期的にみると安定資産ではありますが、一般的に投資する場合は自己資産の10〜15%以内がよいと言われています。
日本に持ち込むときの注意
海外で買った金を日本に持って帰る場合、20万円以上は消費税10%を支払う必要があります。
20万円未満は不要です。この範囲内で金を買う場合2バーツまでになります。
それ以上購入する場合は日本の通関に申し出る必要があります。【2020年12月時点の価格】
金の売り方
買った後に金相場の価格が上がったら売ってみるのもいいでしょう。
注意ポイント
金の現物を売る場合、できる限り購入した店で売るのをおすすめします。
別の店で売るといくら信用のある店だとしても売る価格の0.5%ほど手数料が多く取られてしまいます。
また、売るときも買うときも手数料がかかっていることを忘れないでください。
買う時からそのことを意識して自分が住んでいる近くの売りやすいお店で買うというのも有りですね。
まとめ
金は有事の金とも言われ、政治、経済に混乱が起こり各国貨幣価値や株式市場が冷め込むと金が買われ価格が上昇します。
2020年の金相場もコロナウイルスが大きく影響し、最高値を更新しました。
いきなり投資というとリスクレベルも高いため多くを購入するのはハードルは高いかもしれません。
そんな方は、街中の金行で少量の現物を買ってみるのはいかがでしょうか。
私もそうでしたが、金を持つとそれだけでテンション上がりますよ!