こんな悩みにお答えします。
この記事はこんな人に読んでもらいたいです。
- これからタイで仕事・生活をする人
- 今タイで仕事をしている人
- 職場にタイ人がいる人
- タイ人と接することが多い人
目次
はじめに
今回の記事では私が8年間タイ人と生活や仕事をして思ったことから、こうしておけばよかったなという反省や、これはうまくいったなといったことを、実体験にのせてご紹介します。
タイ人の習慣や性格を決めつけのように書いてしまっている箇所もありますが、実際はそう言う人が多いという私の主観もはいっていますのでご容赦ください。
日本人も世界的に見ると勤勉、器用、真面目などとよく言われますが、ご存知のとおりそうで無い人もいっぱいいます。
この記事で一番伝えたいこと、それは日本人の一般的な考え方と、タイ人の一般的な考え方(多数派の考え)は異なることが多く、それを理解しておくことでタイ人との付き合いが円滑に進むと言うことです。
ちょっと長いですが、必ず一つはお役に立てる内容があると思いますので、最後まで読んでみてください。
マイペンライの精神
やっぱりこれから説明しないといけませんね。
タイに行った事がある方ならご存知かもしれませんがタイ語には「マイペンライ」という言葉があります。
直訳すると「問題無い」という意味なのですが、タイ人はこの言葉を良く使います。
一見すると「問題があっても気にしない」とか「どうでもいい」などのネガティブな印象で受け止められてしまいタイ人はいい加減、責任感が無い。などの印象を持ってしまいがちだが、私はちょっと違う見方をしています。
マイペンライには「現状を受け止める」という意味もあるそうです。
貧富の差が激しいタイにおいて、貧困層は「マイペンライ」(今の現状を受けとめるしかない)と自分に言い聞かすための言葉でもあるようです。
どんな環境に置かれても柔軟に生き抜く力をこの言葉から感じてなりません。
とは言っても本当にいい加減でこの言葉を使う人もいるので注意は必要です。
時間にルーズな人が多い
タイ人は時間にルーズってよく言いますが、実際本当にギリギリにならないと動かない人が多いです。
良く言えばおおらかな性格とも言えますが、仕事特に皆んなが集まるミーティングの場で遅れられるのは生産性まで落ちてしまいます。
仕事では守ってくれる人も多いですが、プライベートだとなかなかそうはいきません。
印象に残っているのは、招待された結婚式でのことです。
なんとなく徐々に集まってくるタイ人。しかし式は始まりません。
そのうち写真を撮り出します。
既に開始予定時間は過ぎています。
そしていつの間にか式が始まっていました。
しかし、終わりの時間がまたよくわかりません。
皆んないつまでも飲み食いや、写真撮影をしています。
いつ終わるのかタイ人に聞いたところ、「いつでも帰ってOKです」との回答。
タイという国のパワーを感じました。
別のエピソードですが、私の妻もタイ人なので出かけることを事前に言ってもギリギリにならないと準備しません。
なので私はいつも出発時間を15分早く妻に伝えるようにしてます。
例えばバス出発の時間とか。
でも最近は時間を守って欲しいとよく言っている成果か、たまにですが時間通りに準備を終える時があります。
ただ弊害として
妻「今日バス遅くない?」
私「そう?どうしたんだろうね。」
いつも時間を嘘ついてたとは言えず誤魔化すことになり少しあせることに。
遅れるなら安定して遅れてくれないかなぁと思いつつも時間を間に合うようになってきた事は嬉しい限りです。
つまりは言い続けると意外と気にしてくれる様になると言うことなんです。
プライドの高いタイ人。叱ってもいい?
よくタイ人には「手をあげてはいけない」「人前で叱ってはいけない」ということを耳にします。
私はこれは半分正解で半分不正解だと思っています。
私の会社でもこの様な事がありました。
リーダークラスのタイ人がミーティング中スマホをいじっていました。
それを見た日本人は彼の肩を強めに叩き止める様に言いました。
そのリーダークラスのタイ人は自分の部下の前で叩かれた事でプライドを傷つけられたとして後日この日本人に謝罪を要求し、全員の前で謝罪をすることとなりました。
そもそも「手をあげる」という行為自体日本でもパワハラになってしまいますし、タイ人だけに限ったことでは無いですが気をつける必要があります。
もちろん、注意する上で当人を呼び出し1人の時に叱るというのはいい方法だと思います。
ですが、注意する必要がある時、その場(人前)で叱る、注意することは必要があれば私はやるべきだと思っています。
人前で叱るメリットというのは結構効果絶大なんです。
- 注意すべきことをすぐに伝えられて相手に与える印象が大きくなる
- それを聴いている他のタイ人にもいけないことと周知できる
注意したときに他のタイ人にも「あっ私も気をつけないと」と思わせたらこっちのものですよね。
ただし日本人が叱られて受ける思いよりもタイ人は気にしない事が多いので効果としては少ないことは理解しておいた方がいいでしょう。
叱るについてもう一つ気をつけなければいけないのは、私たち日本人の普段の行動です。
タイ人は日本人の日頃の行動をかなりよく見ています。
日本人がしていることであれば、悪いことでもやっていいんだ。となります。
日本人がしていることを注意しても全く効果はありません。(当たり前ですよね)
常にタイ人に見られているということを意識して行動する必要があります。
まずは言い訳から入る?
タイ人に任せた仕事が順調に終わってない時進捗聞くと無駄な時間が流れることがしばしば発生します。
任せた仕事の進捗を聞くと聞くと曖昧な返事しかしとこないことがあり、
私「で、結局終わったの?終わってないの?」
タイ人「(とても長い言い訳)」
どうも終わっていないと怒られると思い込んでいるようです。
こちらは別に怒るわけではなく、「Yes or No 」の回答が欲しいだけなんですが、なかなかこの思いが伝わらないことがあるのです。
どうも日本人は怒りっぽいと言うイメージが付いているようでもあります。
こんな時、私の場合はしっかり結論を先に言って欲しいとタイ人に毎回伝えることで、報告が上手くなっていきました。
何事も根気よく伝えていこくとですね。
転職が当たり前
タイでは転職が当たり前です。
これは他の諸外国も同じかもしれませんが、ちょっとでも実力がついたと思ったら転職を考える人が多いです。
私も何人卒業させてきたことか。。。
これに関しては、お互いに信頼関係を気づいていくか、高い給料を出すしかないと思います。
転職と言えば履歴書に○○経験有り!って書いてあることが全然できないじゃん!って言う事が多々あります。
なんで嘘つくのかと疑問に思ってたんですが嘘ではなくちょっとやったことがあったり見聞きしたことを堂々とと出来るって書いてるんですね。
かなりのポジティブ思考なのでしょうか?
きっと私がちょっと説明したことも次の会社で「できます!」って言っているのではないかと考えてしまう時期もありましたが、あまり考えない様にしています。
順序立てが苦手
ストーリーを組み立てて話をするのは相手に内容を理解してもらう時にとても重要なことですが、これを苦手なタイ人は多いように思います。
当社ではタイ人エンジニアに自分のやった仕事を3ヶ月毎発表報告させてます。資料内に今回の案件で[学んだ事]を書かせているんですが、ストーリーがはちゃめちゃなんです。
これができないと実際に仕事を進めていくのにも順序立てなないので行き当たりばったりになってしまいます。
進め方は初めにしっかりレクチャーしてあげた方がいいと思います。
段取りが出来ない
仕事に置いて「段取り8割」と言われますが、タイ人にそれを求めるのはまず難しいと思っておいた方がいいでしょう。
前もって準備をしておくという考え方において日本はかなり優れています。
私が思うに、日本の場合冬は寒さ厳しく、作物も育ちません。そのため食物をしっかり蓄えておく必要がありました。
また、災害(地震や台風)の多い日本は、いざというときのため事前に備える必要があり、前もって準備をしておく必要があります。
しかしタイの場合は大きな地震も台風もなければ、気候も常夏で常に食べ物が採れます。
こういった文化の中において事前に準備。という事が定着しなかったのも頷けます。
ただ仕事上これでは困ってしまいます。
私の場合、口酸っぱく段取りの重要性を説明してなんとかできるようになってきたところなので言い続けてください。
仏教行事最優先
ほとんどの仏教徒タイ人男性は一生のうち2回出家します。
これは仕事についていても例外なくあり、急に2週間〜1ヶ月抜るなんて事があります。
もちろん宗教的なことですので、最優先にさせてあげる必要があります。
まだ出家が終わっていないタイ人男性がいたら、急に抜けても問題ないように他の人がサポートできる体制を整えておく事が大事です。
働き者の女性と怠け者の男性
タイでは一般的に男性より女性の方がよく働きます。
当社でも多くの女性従業員が活躍しており、その多くが男性社員より真面目です。
その反面、頑固で自分の意見を曲げないという面も持ち合わせています。
女性の力を上手く活用できるかが事業成功の秘訣かと思います。
日本とタイのイベントの違い(プライベート編)
バレンタイン
タイにお住まいの方はバレンタインチョコあげたりもらったりしていますか?
男ってそんなに貰えるはずないとわかっていてもなぜかその日はそわそわしちゃうんですよね。(特に学生のころは)
でも、タイのバレンタインは日本のそれと全く様相が違います。
イベント自体はあるのですが、タイの場合、男性が好きな人にプレゼントを渡す文化なのです。
クリスマス
最近ではタイもクリスマスのイベントを楽しむ様になってきましたが、熱心な仏教徒が多いタイでは、日本の様に「お祝い」と言った感じではありません。
なので、サンタさんも来ない家庭がほとんどです。
子供にとっては寂しいですね。
まぁ、バレンタインもクリスマスも日タイ共に後から作られたイベントなので都合良くできているんでしょうね。
都合良くできていると言えば、我が家ではクリスマスは日本スタイル、バレンタインはタイスタイルです。
もちろん妻が決めました。w
まとめ
タイ人の性格について、良いことも悪いことも書いてきましたが、忘れていけないのは日本の文化がワールドスタンダードでは無いと言うことです。寧ろ日本の常識が世界の常識からかけ離れていることさえあります。
そしてこうして見てみると、大半のことが初めからはできないにしても私たちが教えることで変わっていってくれる。そう言う意味ではタイ人は柔軟性がある人が多いという良い面とも言えますね。
なかなか苦労することも多いと思いますがその分やりがいもあるわけです。